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Sony Tablet S


2012.02.08
Sony Tablet のSシリーズ、ストレージ 32GB の WiFi モデルを購入した。
家内へのクリスマスプレゼントに 16GB モデルを送った後に、やっぱり自分も欲しくなったので。



我が家にはこれが2台あるわけだが、僕は海外に長期出張することが多いので、1台を家内と共有するわけにいかない。それに大体がこれらのモバイル情報端末は一人一台が前提である。メーカーの広告などでは家族が仲良く一台の機器をシェアしている様子が描かれているが、端末で電子メールを扱い始めた途端にパーソナルな持ち物とならざるを得なくなってくる。別に隠すようなメールが届くわけでもないのだが...

で、タブレットの何が便利かというと、わざわざパソコンを立ち上げなくとも気軽にメールを読み書きできることと、ソファーやベッドに寝転がってウェブをブラウズできることである。別に Sony Tablet に限らず、製品のレビューサイトで色んな人がいうように、一度タブレットでこれを始めると PC を使う機会が激減する。但し、長い文章を書いたり、写真やビデオを編集したり、僕のように音楽を製作するというような創作活動にはやはり PC が適している。

あと、便利というと、ラジオにもなるし、電子書籍リーダーとしても使える。

ラジオは WinAmp というアプリが SHOUTcast に対応しているので、世界中の音楽放送を楽しめる。電子書籍は Sony の Reader というサービスがあるが、僕は洋書を読むことが殆どなので Amazon の Kindle アプリをインストールしている。

それから、海外出張や旅行をする上でとてつもなく便利なのが、実はこの Sony Tablet に搭載されているカレンダー・アプリなのである。これははっきり言って涙もので、数多くある Android のカレンダーや予定表アプリの中でこの機能を備えているのはこのアプリしかないと思っている。

どんな機能かというと、海外にいても予定を日本時間に合わせて表示してくれるのである。

「???」と思う人が殆どかも知れないが、普通のカレンダーアプリでは気が効きすぎて、入力した予定を勝手に時差調整してしまってくれるのだが、Sony Tablet 搭載のカレンダーではこの機能を無効にすることができるのだ。

更に具体的に説明すると、日本とフランスの間には8時間の時差がある。日本の夕方の6時はフランスでは未だ朝の10時である。フランスに出張し、客先と当地の朝10時に会議をするとして予定を入力しておいたとする。いざフランスに到着するとどうなるかというと、まず、スマホやタブレット等の端末の時計が現地の時間に自動的に切り替わるのである。すると日本で入力した午前10時の予定が8時間ずれて現地時間の夜中の2時となって表示されてしまうのである。

「ちょっと待て、タイムゾーン指定ができるじゃないか」と言われる方、そうなんですが、では日本にいてフランスの10時とタイムゾーンを指定して予定を入力すると、フランスに行ったときにはちゃんとその予定を10時に表示してくれるのに、未だ日本にいる間はそれが午後6時の予定として表示されてしまうのです。

要は世界のどこにいようと、端末の時計設定に関わらず、午前10時の予定はカレンダー上、午前10時に表示されてもらわないと混乱してしまう。手書きの予定表であれば、当然のことながらちゃんとそうなっている。10時は10時だ。フランスの午前10時は日本の午後6時だからと時差換算して、日本の手帳の午後6時のところにその予定を記入したりなんかしない。

で、話が長くなったが、Sony Tablet のカレンダーにはこのいらぬおせっかいである自動時差調整を停止して、いつも自国タイムゾーンの時間設定に従って予定を表示できる機能が備わっているのである。つまり、タイムゾーンなんて無視して、いつも日本時間のつもりで予定を入力しておけば間違いないということ。

なんでこんなシンプルなことが他のアプリでできないのかと不思議で仕方がない。実は、普段持ち歩くのは Sony Tablet ではなくスマホなので、スマホ用のアプリでこの機能を備えたものがほしいのだが、今のところ未だ見つかっていない。暫く前までは定番アプリともいえる Jorte がタイムゾーンを無視した設計だったので、それを使っていて不便はなかったのだが、最近のバージョンアップでタイムゾーン対応になり、僕からしてみると改悪となってしまった。

大勢の人にとっては凄くマイナーなことなのかも知れないが、僕が Sony Tablet 買って最も感激したところはこのカレンダーである、と言い切ってもいい位である。